ハイテク株安で週初の半導体楽観論が帳消しに——AMD、変動の激しい1週間を消化
セクター全体の売りがAMDの週半ばの上昇分を帳消しにし、アナリストの強気な目標株価と同業他社比較に基づく慎重姿勢との乖離を浮き彫りにした。
EasyAlpha Research · 2026年10月23日 · 10月24日 8:00 GMT-4
AMD · Advanced Micro Devices Inc
$516.79-2.3%今週
平均以下
当社の評価
52週レンジ
- 分析の視点: EasyAlphaはS&P 500の同業他社比較においてAMDを「D」と評価している。力強い成長が見られるものの不安定な株価トレンドがそれを相殺しており、アナリスト56人のうち80.4%が買いを推奨する一方で、EasyAlphaによる格付けはDにとどまる。
- 今週の動向: 5営業日を通して-2.3%の小幅な動きとなった。木曜日に半導体株全体で発生した急落がそれまでの上昇分を帳消しにしたことが大きく響いた。
- 注目イベント: 11月3日(火)に予定されている四半期決算発表。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が、EasyAlphaの「今週の注目銘柄」だ。この5日間の取引には、高性能コンピューティングを取り巻く交錯した思惑が如実に表れた。人工知能(AI)ハードウェアへの熱狂的な期待に対し、割高感(バリュエーション)への懸念や半導体セクター全体を覆うマクロ経済の重圧がぶつかり合う格好となった。
週初は上昇の勢いがあった。水曜日には調査レポートの更新でAMDの目標株価が620ドルに引き上げられ、クラウドインフラ事業者のバルター(Vultr)はインドの大規模スーパーコンピューター・クラスター構築に向けてAMDのグラフィックスチップ「Instinct MI355X」を採用した。
だが、その展開は木曜日に一変した。AMDは-8.1%で引け、今週最大の変動を記録した。この急反落は自社の業績下方修正や半導体の開発トラブルによるものではなく、製品の遅延や同社固有の格下げは報告されていない。株価を押し下げたのは、ハイテク株全体の急落だった。この下落は、AI向けの巨額な設備投資が投資回収の時期に対する懸念を生んだことに端を発している。さらに、原油高やマクロ経済の不透明感が株式相場の重荷となる中で売りが広がり、半導体株はクライアントPC向け部品のサプライチェーンや季節需要の鈍さを巡る根強い警戒感にも直面した。
10月23日(金)の取引では値動きが落ち着きを見せた。AMDは1.7%上昇して516.79ドルで引け、市場全体が下落するなかで小幅高となるという、1日の動きとしては標準的な範囲にとどまった。5営業日を通した週間ベースでも-2.3%の推移となり、過去の典型的なボラティリティに比べれば変動は限定的で、標準的な結果となった。週末を控えて商いは過熱することなく推移し、金曜日の出来高は20営業日平均の0.8倍となった。
現在値516.79ドルの時点で、AMDは52週最高値である658.52ドルを21.5%下回っている。半導体セクター全体が高値から反落したことで過去1か月間は-17.9%となっているものの、年初来では+141.3%を維持している。この広い取引レンジは、この秋の保ち合い局面に入る前に、同社が年初からどれほど大きく上昇していたかを物語っている。
EasyAlphaはS&P 500の同業他社との比較において、AMDを「D」と評価している。EasyAlphaの過去の調査では、「A」または「B」と評価された企業はより堅固なファンダメンタルズを示し、「D」または「E」と評価された企業に比べて大幅な下落リスクが低い傾向にあった。AMDについて見ると、前年同期比+50.1%の増収に裏付けられた力強い成長があるものの、悪化傾向にある株価トレンドと、実績PER(株価収益率)141.0倍という割高なバリュエーションが重荷となっている。こうした同業比較に基づく慎重な見方は、アナリスト56人のうち80.4%が「買い」と推奨し、金曜日の終値から23.4%の上昇余地を見込む平均目標株価637.61ドルを提示しているウォール街の優勢なスタンスとは対照的である。
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