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市場の広がりが二極化する中、S&P 500は高値圏を維持

大型株指数は最高値付近の小幅な値動きで週を終えたものの、公益事業株が買われハイテク株が下落するなか、評価対象の米国株で上昇したのは半数未満にとどまった。

EasyAlpha Research · 2026年10月9日 · 10月10日 8:07 GMT-4

この1週間をひと目で

S&P 500は金曜日に52週高値から-0.1%の水準で取引を終えた。週間を通じてボラティリティは落ち着いており、恐怖指数(VIX)は初日の寄り付き後の15.3から金曜日引け時点の15.4へと推移した。S&P 500構成銘柄のうち、週間で70.6%が上昇した。小型株を含むEasyAlphaの評価対象銘柄全体では、47.2%が上昇した。大型株指数は上昇の裾野が広がらないまま最高値付近を維持しており、主要指数が見かけ上の安定を保つ一方で、幅広い銘柄の参加度合いには明暗が分かれる結果となった。

今週の市場は力強い上昇基調で始まったものの、マクロ経済の様々な要因が交錯し取引の勢いは次第に鈍化した。月曜日には、人工知能(AI)への楽観的な見方や企業業績への期待、米債利回りの低下、原油安が追い風となり、株価は最高値を更新した。しかし週半ばになるとエネルギー市場の需給が引き締まり、この支援材料は後退した。原油価格が急伸して原油相場に敏感な銘柄の重荷となり、株式市場は下落圧力に直面した。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)の会合議事要旨の公表を前に米債利回りの上昇と原油の反発が株価の重石となり、株価への圧力は一段と強まった。

木曜日には、オープンAI(OpenAI)の売上高に関する報道が半導体関連株の重荷となり、ハイテク株を中心に売りが集中した。金曜日には、イランを巡る発表を受けて目先のエネルギー供給懸念が和らぎ、株式や債券相場に一服感をもたらしたことでエネルギー価格が下落し、株価は落ち着きを取り戻した。原油価格の反落が主要指数の週半ばの下落からの回復を後押しし、5日間の週間プラス圏を確保することにつながった。

5日間の取引を通じて、S&P 500の週間騰落率は+1.2%となった。この値動きは週間としては小幅で、過去の週間変動幅の推移に照らしても中程度にとどまる。今週の上昇分の大部分は月曜日にもたらされたもので、この日の終値は+0.7%となった。残りの営業日では、S&P 500は狭いレンジでの推移が続き、月曜日の上げ幅を小幅に削る場面もあったが、金曜日の大引けにかけて持ち直した。週半ばにエネルギー市場や債券利回りが乱高下したものの、こうした落ち着いた値動きが続いたことで主要指数のボラティリティは低水準に保たれた。ダウ工業株30種平均は週間で+1.0%で終了した。ナスダック100指数は木曜日の超大型ハイテク株や半導体株の下落が足かせとなり、週間で+0.2%となった。大型株指数以外では、米小型株が週間で-0.9%となり、落ち着いた5日間の取引全体で大型株とは乖離した動きを見せた。

セクター別の騰落状況は、主要指数の見かけの堅調さの底にある慎重な雰囲気を浮き彫りにした。公益事業セクターが市場を牽引し、セレクト・セクターSPDRファンドは週間で+3.9%となったが、各種情報源からは明確な買い材料は報じられていない。個別の企業やセクター全体に関する特定のニュースがない中、このセクターの上昇は市場全体とは乖離したものとなった。一方、最下位となった情報技術(テクノロジー)は全主要セクターの中で最も出遅れ、週半ばのハードウェアや半導体メーカーの売りを受けて関連ファンドは-0.5%で週を終えた。株式以外では、米長期国債ETFが週間で+0.6%となり、長期金利の低下を反映して上昇した。暗号資産市場では、ビットコインが週間で-3.2%で取引を終えた。

S&P 500構成銘柄の値動きのばらつきを示すディスパージョンは4.3ポイントとなった。このスプレッドはここ数週と比べても標準的な水準で、極端に広いわけでも狭いわけでもなかったが、個別の企業発表が株価の大きな変動を生んだ。S&P 500構成銘柄では、シュナイダーエレクトリックが産業用ソフトウェアを手がける同社を1株あたり現金205ドルで買収することで合意したことを受け、PTCが週間で+35.0%となった。クラウン・キャッスルは、スペースXによる周波数帯買収の報道を受けて通信塔運営会社が買われたことで+19.9%で取引を終えた。下落銘柄では、ハイテク全般の軟調さや「Terafab」プロジェクトへの取り組みを巡る動向を受けてインテルが週間で-12.3%となった。モザイク(The Mosaic Company)は週間で-11.1%となった。EasyAlphaが評価対象とする全米国株の中では、ヴィアトリスが1株あたり現金36.50ドルで買収することに合意したパシラ・バイオサイエンシズが週間で+44.0%を記録した。同じ対象銘柄群の中で、アリベント・バイオファーマは-40.9%で引けた。金曜日の取引終了時点で、S&P 500銘柄のうち13銘柄が52週高値を更新した一方、8銘柄が52週安値を更新した。

来週からは企業の決算発表シーズンが本格化し、S&P 500構成銘柄のうち25社が四半期決算を発表する予定となっている。発表スケジュールには、JPモルガン・チェース、ジョンソン・エンド・ジョンソン、バンク・オブ・アメリカ、ユナイテッドヘルス・グループなどが含まれている。

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