リサーチ一覧
マーケット · 週間レビュー

米株式市場は週間でほぼ横ばい、金曜日の反発が金利上昇圧力を相殺

ハイテク株の上昇が週前半の金利上昇圧力を和らげ、S&P500種株価指数は5営業日を通じてほぼ横ばいで推移した。

EasyAlpha Research · 2026年10月2日 · 10月3日 8:04 GMT-4Plus

この1週間をひと目で

2026年9月28日〜10月2日の週のS&P500種株価指数は、値動きの乏しい5営業日を経て-0.2%となり、52週高値から-1.1%の水準で取引を終えた。市場のボラティリティは週を通じて抑制され、Cboeボラティリティ指数(VIX)は月曜日の取引終了後に16.1を付けた後、金曜日には16.4で引けた。指数自体の落ち着いた動きの裏で、相場の広がりは全面高というよりも銘柄選別の様相を示した。S&P500採用銘柄のうち、5営業日で上昇したのは34.1%にとどまった。EasyAlphaが評価対象とする米国株全体では、同期間に39.9%が値上がりした。主要株価指数は最高値圏を維持したものの、市場参加の広がりは限定的なままだった。

相場の主な動因

今週の相場は、主に金利見通しの変化とマクロ経済指標に左右される展開となった。週前半は、中東情勢を巡る外交交渉の停滞から原油価格が上昇し、株式市場に下押し圧力がかかった。エネルギー価格の上昇はインフレ懸念を強めて米長期債利回りを押し上げ、市場が織り込む10月の米連邦準備理事会(FRB)による利上げ確率は約70%に達した。この流れを受けて月曜日にはS&P500が-0.7%を記録し、週間で最大の下落日となった。週半ばに発表された経済指標は、景気の勢いに関して強弱まちまちのシグナルを示した。米商務省発表の第2四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は、堅調な個人消費や人工知能(AI)関連の設備投資に支えられ、年率換算で2.2%増へ上方修正された。力強い成長率は米経済の基盤の強さを裏付けた一方、借入コストが高止まりするとの観測を一時的に強めた。

株式市場の流れが決定的に変わったのは金曜日だった。米労働省が発表した9月の雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回った。労働市場の減速を受けて賃金上昇圧力への警戒感が後退し、FRBによる追加利上げ観測が急激に縮小。金曜日には幅広い銘柄が買われ、週前半の下げを帳消しにした。

主要指数と資産クラスの動向

各指数の週間騰落率は、金利感応度の違いを反映した。ナスダック100指数は+0.7%となり、主要株価指数の中でトップのパフォーマンスを示した。対照的に、ダウ工業株30種平均は-1.2%となった。米小型株は-0.2%を記録し、大型株とおおむね連動した。債券市場は週前半の金利変動の直撃を受けた。超長期米国債ファンドは-1.9%となり、長期国債利回りの上昇と価格下落を映し出した。暗号資産では、ビットコインが+0.8%となり、5営業日を通じて狭いレンジでの値動きとなった。

セクター動向と騰落のばらつき

S&P500の全11セクターの動向は、ハイテク主導のグロース株とディフェンシブ・景気敏感セクターとの間で明暗が分かれた。情報技術が+1.8%のリターンで全体をけん引した。一方、ヘルスケアは-2.7%となり、全セクター中で最も出遅れた。S&P500構成銘柄間のリターンのばらつきは3.9ポイントにとどまった。これは歴史的に見ても狭い水準であり、個別企業のニュースよりもマクロの金利動向に連動して相場全体が一方向に動いた週であったことを示している。金曜日の取引終了時点で、指数構成銘柄のうち9銘柄が52週高値を更新し、24銘柄が52週安値を付けた。

注目の個別銘柄

市場全体のばらつきは小さかったものの、個別の企業発表が株価を大きく動かす場面も見られた。S&P500採用銘柄では、カーニバルが通期の利益見通しを1億5000万ドル以上引き上げ、過去最高の予約状況を背景に四半期の純利益が過去最高を記録したことで+15.9%となった。ルーメンタム・ホールディングスもこれに続き、指数構成銘柄の上位として+15.3%を記録した。下落銘柄では、フェア・アイザックが-23.4%となった。米連邦規制当局が政府系住宅ローンの価格設定において競合する信用スコアの使用を承認したことで、市場シェア低下への懸念が広がった。アップラビンも売られ、-13.7%を記録した。

EasyAlphaの評価対象である米国株全体では、アイオバンス・バイオセラピューティクスが+29.2%となり、全対象銘柄の中で週間の上昇トップとなった。一方、同じ母集団の中でグリーンランド・マインズは-46.2%となり、全対象銘柄の中で最大の下落率を記録した。

来週の見通し

来週からは第3四半期の企業決算発表シーズンが本格化する。S&P500構成企業では、ペプシコ、デルタ航空、コンステレーション・ブランズ(クラスA)を含む3社が決算発表を予定している。

今日の市場を詳しく見る

指数、値動き、セクターヒートマップ、そしてこの日の位置づけ。

市場を開く

グレードの仕組み

毎日、各企業を同じセクターの他社と比較して評価しています。財務、株価の動き、市場のシグナルを見て、結果をシンプルな一文字で表します。

  • A非常に優れた品質
  • B良い品質
  • C平均的な品質
  • D平均以下
  • E最も弱い品質
評価の仕組み →

評価は過去のデータをもとに、同じセクターの他社と比べた質を示すものです。予測でも目標株価でも助言でもありません。A評価の企業でも下落することがあります。